気密を考える 3

北陸も梅雨明け宣言が出されて、今年は早い夏がやってきました。

基本的に夏は大好きなので歓迎すべきなのですが、梅雨明けにと考えていた工事も山積していて、また段取りに追われそうです。

 

さて、気密の話を続けていますが、冬の例を出してなおさら暑い思いをさせてすみません。

暖房に限らず、冷房であっても気密がとれていなければ、エネルギーロスが起こることは言うまでもありません。

それと換気の問題。ここが肝心なところなので何度も書いていることですが、書いておきます。

 

気密が高いと息が詰まるとか、低気密のほうが空気が入ってきて良いような言われ方をします。

けれど、隙間があると換気するというのは間違い。

風が吹いたり気圧が変わらないと空気は動かないし、ましてや家全体がきれいに換気されるなんてことは、低気密の家ではできないことなんです。

 

先日メーカーさんの営業さんとお話していましてわかったのですが、その営業さんマンションに住んでいて、家に帰ると今は暑いので、まず換気システムを回すとのこと。

熱気を出してからエアコンをかけるというのですね。ここに問題があります。

 

その換気システムですが、かなりの風量のようで、それ一つで全体を換気しようという設計でしょう。

これは建築基準法で定められたから仕方なしにつけたようなシステムですね。計算上はそれでOKなのでしょう。

でも、そんな風量のシステムを入れっぱなしにするわけでなく、結局止めているわけです。これは基準法ではOKの話ではないはず。

住む方が悪いわけではないのです。考えが足りない矛盾した法律を作るからこういう風になるのです。

 

しっかりと断熱・気密をセットでとって、それに計算され換気システムを稼働させる。この基本ができていないとすべて無駄なこと。

気密がたっていれば、少ない風量の換気で家全体を換気できます。それで出ていくエネルギーはわずかなもの。

そういうことをきちんと国がわかっていて指導するようでなくて、なにがエコハウスかという話です。

 

行政の無責任で、無駄な家づくりがやまない今日を思うと、残念でならない想いですね。

2011年07月10日(日) 19:09 | カテゴリー: 家の性能について   パーマリンク| |

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