トンネル事故から思う

今日は、夜にお客様と本契約を行いました。設計をまとめるのに一苦労しまして、スタートがこの時期になってしまいましたが、まずは自然に逆らわず対処していきたいと思います。

昨日はニュースも見ずにいたものですから、朝になって新聞を読んでびっくりしました。トンネルの大きな事故がありました。亡くなられた方々には本当にお気の毒に思います。

構造を見ると、実に怖い作りだったんですね。吊り構造の怖さを改めて思い知らされた気がします。

あんな重いものを、ある意味一つの部分だけで支えていたようなものです。本来なら一つダメになっても、さらにほかの部分で支えるような工夫は考えなかったのでしょうか。

私どもが考える住宅にしても、ビスだけで持たせるという考えは基本的に無理があると考えています。必ず何かに載せる、引っかける差し込むなど。

当社の大工さんは、たとえ指示がなくてもそういう納まりにしてくれます。年数が経ってから起きる現象を経験から知っているんですね。

私が考えるに、あの形状でトンネルの天井納まりを考えるなら、水平の天井板をもう少し長くして山型にして納めれば、板どおしが支えあって落ちにくかったと思うのですが・・・。

建築と土木の考え方って、昔からちょっと違いを感じておりまして、土木には私が考え及ばない技術があると思い尊敬もするのですが、今回のような納まりはダメだと思いますし、メンテナンスもいい加減だったと思います。

お昼の番組を見ていて、大学の先生が最後にちょこっと言っておりましたが、日本の特徴で、こういった大規模な工事でも、作るときにはものすごくお金を惜しまずに作るのだけれど、メンテナンスとなるとすごくお金を惜しむらしい。

本当かどうかわかりませんが、日本の住宅事情を見ていても何となくわかる気がします。実際には手をかけて、お金をかけてこそ、家は長持ちもします。外国はメンテナンスにお金をかけることを惜しまないからこそ、長く古い家に住み続けられるんでしょうね。

今回の事故で、いろいろ考えさせられました。

2012年12月03日(月) 23:47 | カテゴリー: メンテナンス, 日記   パーマリンク| |

トンネル事故から思う への2件のコメント

  1. AROC MIKA より:

    今回のトンネル事故、本当にびっくりしました。
    そして、このトンネルだけでなく、同じ構造のトンネルがまだあるという事実にかなり考えさせられました。
    長野までに通る恵那山トンネルは、毎回私も利用する長いトンネルです。
    次の日からメンテナンスにかかると聞きましたが、怖くてしばらく通れないですよね(>_<)
    二度とこのような事故がないようになってほしいです!!

  2. 管理人 より:

    ほんとに今の状況ですと、通るなら命がけで通るみたいな感じになりますよね。

    まずは思い切って、真ん中から片側半分に支柱を立てて、片側通行にするとかして対策を練っていただきたいと考えます。

    日本人の絶対安心という考えは、ある意味危険で、いろんな危機管理を自分の中に持っているほうがいいとも考えます。

    日本は近代に入って、安住に居過ぎた感がありますから、ここにきて試されているのかもしれませんね。

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